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昨晩日テレのオーディション番組「歌スタ」を見た。
先週偶然見た出場者に一目惚れしてしまい、即座に1週間後の番組を録画していた、という訳だ。
その人、成田圭さんは、先週Bank band with Salyuの「To U」を歌い、歌い人ハンターである崎谷健次郎氏をして思わず「好きです」と言わしめた。
どこかやさしくアンニュイそうな雰囲気を纏いつつ、しっかりと芯のあるその歌声に崎谷氏と同じく心を掴まれた視聴者も多かったに違いない。
追試となった今週、彼女に与えられた歌はDREAMS COME TRUEの「大阪LOVER」。
元々「頑張れ!」と応援するつもりで見ていたのだが、昨晩の彼女の歌には思わず見る人を惹き付ける研ぎ澄まされたパワーがあった。
「本当に歌が好きで、掴んだチャンスを絶対にものにしたい。極度に緊張しながらも、1音1音に心を込めて、その瞬間に自分の全てを注ぎ込んでいる」人の張り詰めて透明な力をブラウン管越しに感じることができた。
その緊張感は決して不快なものではなくて、何とも言えず心地よい空気だった。人が人生の転機となるその瞬間にその力の全てを注ぎ込んでいるのを正に実感した思いだった。
番組進行役のチュートリアル・徳井氏が思わず楽しいはずのその楽曲で涙したのも、人が人生の中のある一瞬に発揮する圧倒的なパフォーマンスに感動したからに他ならないと思う。
いろいろサイト検索をしてみたところ、視聴者の中にも思わず「楽しいはずの楽曲に涙してしまった」方がいたようだ。
「彼女はめったに出会うことができない逸材」と言い切った崎谷氏の言葉に同感した視聴者も数知れないと思う。
今はまだきれいな顔をしかめて必死な表情で声を絞り出している彼女だけれど、笑顔でその感情を表現できるような余裕が持てるようになった時、きっと私を含めた多くの人のハートを鷲掴みにするような素晴らしい歌手になることだろう。
昨晩の感動が覚めやらないうちに、近い将来訪れるであろうその時への期待を綴る。
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